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メルカリの梱包作業に宿るクリエイティビティ

あなたは、メルカリでものを売ったことがあるだろうか?

別に、メルカリでなくてもいい。ヤフオクでもラクマでも何でもいいのだが、とにかく、ネットで見ず知らずの他人にものを売ったことがあるだろうか。

僕自身は、そこそこメルカリを使っており、取引の履歴も230件以上ある。最古の取引は、2015年3月。洋服を出品していた。メルカリではどちらかというともの売ることのほうが多く、約230件の取引のうち8割くらいは出品によるものだと思う。

メルカリでものを売るときは写真を撮って出品する → 購入希望者とやり取りをする → 売れたら梱包をする → 発送する、といういくつかのステップが必要になる。これらのステップは基本的にはめんどうくさいものなのだが、そのなかで強いて挙げるなら、梱包するステップが好きだ。

梱包が好き

今でこそ、コンビニやダイソー、郵便局で商品を梱包するための資材が簡単に手に入るようになったが、基本的には梱包資材の調達はユーザー自身に委ねられている。実際に、専用の資材を使う人もいれば使わない人もいて、今もこのあたりは自由である。

例えば本。本は薄くて封筒に入るくらいのものがほとんどなので、水濡れ防止用のビニールと封筒に包んで出品されることが多い。水濡れ防止策についても、食材を入れておくような薄いビニールに包まれることもあれば、中にはジップロック風のジッパー付きの袋に包まれることもある。サードパーティの製品ではなく、正真正銘「ジップロック」に包まれているときは「えらいご丁寧に......」となんだか恐縮してしまう。

本くらい梱包難易度が低いものであればあまり差は生まれないが、ある程度のサイズのある固形の商品や、かさばる服などは、出品者によって梱包の様子がかなり異なる。言い換えると、クリエイティビティが宿るのだ。梱包に。だからこそ、めんどくさいメルカリの出品フローのなかで、唯一梱包が好きなのである。

自分が梱包の際にこだわっているポイントは、①なるべく自宅にあるもので、②可能な限りキレイに梱包すること。この2点。

やむを得ずジャストサイズの段ボールを買うときもあるが、基本的には普段のネット通販で届けられる段ボールを再利用するようにしたい。段ボールも、そのまま使えるサイズの場合もあれば、いい塩梅にカットして使うこともある。緩衝材になにを使うかを考える必要があり、このあたりは梱包者の工夫が求められる。

また、家にあるものといっても、汚れているものを使ったり、適当に梱包するようなことはしたくない。目に見えない相手とはいえ、お金を出して買ってくれた人ではあるので、なるべく気持ちよく届けたいと思っている。自分が受け取ったときにキレイな梱包だったら嬉しいと感じるように、相手にもそう届けたい。そのように心がけているからか、これまで購入者からの評価で「残念だった」評価がついたことは一度もない。

こうして突き詰めると、一口に「梱包」といってなかなか奥が深いのである。

これまで一番むずかしかった梱包

ちなみに、これまで最も送るのが難しかったのが「工芸用モルタル」である。

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爬虫類を飼っているケージのバックボードを自作したのだが、25kgくらい購入し、20kgくらい余ってしまった。単なるゴミではないので処分するにも難しく、メルカリで小分けに出品することにした。このときの梱包が難しかった。

最終的に、ジップロックでセメントを包み、宅急便コンパクトの専用箱で送ることにした。宅急便コンパクトの専用箱に入るサイズの限界の量(2.5kgくらい)で出品し、ビタビタのサイズ感で空間を余すことなく梱包することができた。

処分に困っていてずっとベランダで放置してしまっていたモルタルをすべて売却することができ(転売目的ではなかったが、最終的に買った値段の数倍で売れた)、かつ、何より理想の形で送り届けることができた。あれは、今でも「いい梱包だったな...」と振り返って思う。街で「あなたのこれまでのベストな梱包は?」と聞かれたら、間違いなくモルタルの件と答えるだろう。

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